2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ニュージーランド物語」の第2章「マオリ」(その2)を読む

おそらく、ニュージーランドポリネシア人の偉大なる貢献は、熱帯の生活様式を、温和で穏やかな土地に適合させたことだ。例えば、熱帯地域では、クマラ(さつまいも)*1は一年中収穫できるが、こうしたクマラは寒気に弱い。ところが、新しい地にあって、クマ…

「ニュージーランド物語」を読むーその2−

あくまでも概要だが、The Story of New Zealandの翻訳の続きを書く。

「ニュージーランド物語」の第2章「マオリ」(その1)を読む

ニュージーランドが他の土地からかなり離れていたことから、人間が住み始める場所としては、かなり遅い方に属する場所となった。 ヨーロッパ人が来る前にニュージーランドに来た人間は、ポリネシア人だった。 ポリネシア人は、そもそもアジア人*1で、4000年…

「ニュージーランド物語」の第1章「鳥の住む大地」を読む

私のホームステイファミリーであるアレックスとジュディの長女マーガレット、その連れ合いのジェフは、高校教師だ。 そのジェフに借りた「ニュージーランド物語」*1(ジュディス=バセット、キース=シンクレア、マーシャ=ステンソン著)は、子どもを対象に…

マッスルの炊き込みご飯は少し醤油が足りなかったかもしれない

実は、寿司と一緒に、私が持ってきた電気炊飯器で、マッスルの炊き込みご飯を、同時平行的に作っていた。 新鮮なマッスルをタミハナに開けてもらって、お米をとぎ、そこに大ぶりのマッスルを何個も入れ、お醤油をさして、さらに、韓国産の干ししいたけも入れ…

タミハナからアワビをご馳走になる

アワビは好きかとタミハナが私に聞くので、もちろんと言って、日本であわびは贅沢な海産物であることを伝えた。もちろん、アワビは私の大好物のひとつである。 こうしたアワビも、ウニ同様、潮干狩り感覚で子どもたちと一緒に取ってきたものだという。場所は…

タミハナの家で、寿司をつくる

そのナルワヒアのワイカト川の辺にたっているタミハナの家に着いて、車から出ると、玄関横の野原で、タミハナと一緒にマオリの子どもたちがバケツにウニをあけていた。 見ると、作業中のタミハナの手は、ウニの黒いトゲだらけだが、再会を祝して握手をする。…

ナルワヒアにあるタミハナの家に、再度遊びに行く

マッスルを生で食べることを教えてくれたタミハナの家に再度遊びに行くことを、私は12月に約束していたのだが、急遽日本に帰国しなければならなくなったため、その約束を果たせないでいた。 タミハナとはメールで連絡を取り合っていたが、今日自宅に電話をし…

生でマッスル貝を食べた貴重なアオテアロア的体験

ナルワヒアに住んでいるタミハナとニコルは、たまたま私がマオリ土地戦争のフィールドワークで、ナルワヒアを訪問している最中に偶然に出会い、その場で彼らの家にお茶に招待されて、知りあったマオリのご夫婦である。 その後、12月にもナルワヒアのタミハナ…

ジュピターの個人話を聞く

ジュピターには、5人の兄弟と、3人の姉妹がいるという。 うち二人は、コハンガ・レオの教師だそうだ。いわば言語に関する自覚的マオリであろう。 ただ、兄弟・姉妹がみな言語に関して自覚的マオリかというと、マオリ語は別にいりません、英語だけでいいとい…

ウォッカもはいって、イングランド言語史を、ジュピターにぶちまける

ジュピターが手土産に持ってきたものは、クリストブ(Kristov)というウォッカだった。 ニュージーランドでも、一日ビールの小瓶1本くらいしか飲まない私はウィスキーなどの強い酒は全く口にしない。いわゆるスピリッツをほとんど飲まない私は、「これ、ウォッ…

ジュピターに寿司を食べさせてみた

夕食の準備をしていると、ジュピターが自転車でやってきた。 まずはロサンゼルスでお世話になったジェニーの連れ合いのトニーが大好きな南島のスパイツ(Speight’s)ビールで乾杯。 つまみには、ホタテとマグロの刺身を出してあげたが、刺身醤油と、ワサビは、…

マッスル貝の生の食べ方

私もちょうど1キロほどマッスルを買って、3.36ドルだった。日本円なら、250円にもならない。 このマッスルと呼ばれるムール貝をナイフで開けるのだが、開け方はいくつかあって、貝殻を半分にする気持ちでナイフを入れ、そのまま貝殻の線に沿ってナイフをまわ…

久しぶりにテラパの魚屋に行って、うまい肴を手に入れる

「冷蔵庫や冷凍庫にあるもので食べてね、食品の買い物はしないでいいわよ」と、ジュディから言われていたのだが、大学図書館の帰りに、久しぶりにテラパの魚屋に出かけてみた。 自分が、日本食が恋しいというわけではない。 朝は、マーガリンとマーマイト、…

日本で、アウシュビッツはどのように報道され、どのように教育されているのか

NZ

日本でアウシュビッツは、今日ニュースになったのだろうか*1。 私が年末から新年にかけて日本に帰国していた際に、従軍慰安婦を扱った番組を制作したNHKのディレクターや製作スタッフへの自民党議員らによる政治圧力問題が話題になっていたが、首をかけても…

イギリスの半数近くがアウシュビッツを聞いたことがない

NZ

先日、ナチス兵士の制服を仮装パーティで着たことについて、イギリスのハリー王子が謝罪したというニュースが流れていたが、これは当然である。ハリー王子は、アウシュビッツを訪問すべきだというニュースも流れているが、どうやらイギリスでは、アウシュビ…

誠実な報道姿勢のTVNZが伝えるアウシュビッツ

NZ TV

ティービーエヌゼット(TVNZ)は、アレックスとジュディがよく観ている、ニュージーランドでは、ごく普通の、穏健的なチャンネルだ。 TVNZは、私もよく見るけれど、その誠実な報道姿勢は、見ていていつもすがすがしい。私の言いたいことは、事実報道に徹した真…

今日1月27日は、アウシュビッツの大虐殺を忘れない日

1月27日の今日は、アウシュビッツ(Auschwitz-Birkenau)解放の日である。 http://www.pap.com.pl/auschwitz/auschwitz-en.pdf ニュージーランドの1チャンネル(TVNZ)の朝の番組、ブレックファーストで、アウシュビッツ強制収容所*1の生存者の家族が複数登場…

ハミルトンの今日の予想最高気温は28度

何故だかわからないが、ハミルトンの今日の予想最高気温は、28度で、他の町と比べてもダントツに高い。 ホームステイファミリーの家から車に乗って、大学の図書館に行こうとすると、セミが鳴いているのに気がついた。 たしか、今までセミの声を聞いたことが…

そして誰もいなくなった

アレックス、ジュディ、ポール、そしてペギーは、朝8時30分頃、ネルソンに向けて出発した。帰ってくるのは、2月7日であるから、しばしのお別れだ。 冷蔵庫や冷凍庫にあるものを適当に食べてねと、ジュディに言われる。

タウンズビルへの日本軍の空爆

ポールは、もちろんニュージーランド生まれで、パスポートもニュージーランドのものだから、オーストラリア人ではないけれど、21年間もタウンズビルに住んでいるからクイーンズランダー(オーストラリアのクイーンズランド州に住む人たち)でもあるとは言え…

ポールの趣味はカジキ釣り

ところでポールの趣味は、レーシングカーと釣りだ。レーシングカーの方は、アレックスとジュディからさんざん聞かされていたが、釣りの方は聞いたことがなかった。ポールはとくにカジキ(marlin)釣りが好きなようで、カジキのTシャツを着ていた。 お金はたく…

ポールの仕事探し

GBR(グレイトバリアリーフ)では海洋環境を守るための研究が盛んである。いわば日本の二の舞になるなということで海洋保全が進んでいる。 ただ、ポールに言わせると、科学的調査を元にして細かく管理しているというよりは、機械的に単純に保全区域を決めて…

英語圏といっても、英語はさまざま

日本人にとっては、英語圏では、英語は共通語と思っているから、みな同じようなものだろうと想像しているかもしれないが、母語話者からすると、うんと違う。 私はまだイギリスには行ったことがないけれど、イギリス国内だって、大ブリテン島の南から北までな…

タウンズビルとハミルトンの天候の違い

21年間もクイーンズランドのタウンズビルに住んでいるポールは、クイーンズランド州には、四季はなく、二つの季節しかないという。 4月から10月は冬にあたるけれど、毎日青空が続き、まさにタウンズビルは天国だという。ニュージーランドの8月は冬にあたり、…

オーストラリアから長男ポールとその娘さんのペギーがやって来た

昨晩遅く、オーストラリアはクイーンズランド州のタウンズビルから、私がお世話になっているホームステイ夫婦の長男ポール(仮名)とその娘さんのペギー(仮名)がやって来た。ホームステイ夫婦の長女マーガレットの息子ビル(仮名)が南島のネルソンで結婚…

コハンガ・レオの教師をやってみませんか

コハンガ・レオとは、1980年代に始まり、すぐに爆発的に増えたマオリ語とマオリ文化の幼児教育施設である。 コハンガ・レオとは、マオリ語で「コトバの巣」を意味するのだが、このコハンガ・レオの先生の仕事がどのようなものなのか、どのような適性と能力が…

マオリ語の歴史をインターネットで調べていたら、あらためて情報公開の進んだニュージーランド社会に感銘を受けた

ワイカト大学(The University of Waikato)の図書館には、「マオリ語の歴史に関する資料」(”Material on the history of the Maori language”)として、三冊ほど分厚い資料が置いてある。そのうち貸し出し可能な二冊を今借りているのだが、今日、インターネッ…

ちょっと、待ってよ

今日は、月曜日。 いつものように大学図書館の4階の定位置で、自前のラップトップコンピュータでインターネットにつないで調査をしていたら、中国人の学生が二人来て一人がACプラグを差し込んだ。すると途端に、奇妙な音とともに彼の差し込んだACコードがス…

確かにこれは夏だ

昨日からオークランドのマヌカウ(Manukau)近くの友人宅に遊びに行っていたアレックスとジュディが昼過ぎに車で帰ってきた。 オークランドからの帰り道は渋滞で、アクセルを踏むことなしに、ブレーキばかり踏んでいたというので、「それじゃ、まるで東京のよ…