雑誌TimeやUS & World Reportを読む

速読の英語

 最近考えていることは、英語教育のことばかり。問題意識の固まり、full-time thinkerだ。
 雑誌Timeを眺める。今週のTimeは、こちらで定期購読を開始してから2冊目のTimeだ。
 いまこちらアメリカ合州国では、Reaganomics(レーガノミックス)という大幅予算カットの話でもちきりである。
 US & World Reportを眺める。日本のことが書いてある。日本は英語圏も含めて3番目の経済力をもっている。アメリカ合州国との関係では、1945年以降だんだん遠くなっている。自動車について、この前は、Detroitを救ったけれど、1984年頃に日本がまたそうしてくれるという見込みはないだろう。ドゴール時代のフランスに日本はなるだろうと、このUS & World Reportの記事は、「米ソの冷戦」が時代基調として書かれているが、考えてみれば、「米ソの冷戦」は抽象度の高い概念であり語彙である。「米ソの冷戦」くらいは小学校でも習うだろう。おそらく小学生でも高学年くらいになれば知っているだろう、この「米ソの冷戦」も。しかし、自分で直接体験できるはずもないし、批判的に学ぶのもむずかしい。「米ソの冷戦」のような大問題に関する抽象的結論は、膨大な事実のインプット(入力)なくしてはありえないからだ。けれども、私たちは、初動は無批判的にしかできないかもしれないが、学ぶことができる。個人的な経験を乗り越え、といっても乗り越えるわけではないから、個人的な経験とは別にという方が正確かもしれないが、先代の歴史認識から結論だけ学べるのだ。ただし、結論ばかり無批判に学んでいると頭でっかちになってしまうが。
 思うに、個人の活動範囲など狭いものだ。私たちは読書によって、多くのFOR(知的枠組み)を拡大してきた。日本語も英語も同じである。つまり、英語を読む際にも、筆者のmessageを批判的に受け取ろうとする姿勢が大切なのだ。この点は、日本語も英語も変わらない。