リノに入る

 リノもラスヴェガスもほとんど変わらない。ラスヴェガスの方が大きく派手なだけということのようなので、夜22時55分にリノを立ち、ラスヴェガスに朝8時30分に着く予定にした。その時間を利用して、リノを少し散歩し、食事をとることにしよう。ロサンゼルスタイムズ(Los Angeles Times)を買う。
 食事前にカシーノ(casino)を見たら、アメリカ人のおじさんもおばさんもスロットマシーンを一生懸命やっている。周りは何もない町である。ただの博打の町。早々に出た方がよいと、カシ―ノでビールを2本飲みながら、LA Timesを読み、バス時間を待ち、艶っぽい女性の誘惑にも打ち勝ち、夜は怖いと思いながら、バスディーポ(bus depot)に戻る。

 リノやラスヴェガスの三流新聞にざっと眼を通す。ミシガン(Michigan)の方で、大人4人、子ども3人が殺される事件で赤ん坊1人だけ生き残るという悲惨な事件が報道されている。
 するとカウンターの方で、「そんな事件があったんですって」と、話に夢中になる女性たちがいる。リノの近くでも発砲事件があるなど、また急に不安になる。女性たちも、このリノも、夜は歩けないと言っていた。