梅棹忠夫「日本とは何か」(NHKブックス)を読んだ。4日間ほどかかった。
機械や工業製品の輸出には熱心だが、情報の輸出については不熱心な日本。それでいて、外の情報については、好奇心が強く、いくらでもとりこむ日本。こうした日本を「宇宙におけるブラック・ホール」にたとえた梅棹忠夫氏。
日本文明の座標を考える。西洋文明と日本文明とを考える際、いわば「平行進化説」が梅棹忠夫氏。「東洋文明」という用語はほとんど意味をなさない。
梅棹忠夫氏の書かれるものは、ときに、突拍子もない論考があるように感じることもあるが、読み物としてたいへん面白い。