クライストチャーチは最後の最後まで好印象だった

 スディーマホテルに着き、明朝の飛行機の時間をフロントに告げ、シャトルバスの出発時間とモーニングコールの時間を確認する。モーニングコールというサービスが、空港近くのホテルに泊まる大きな理由のひとつである。このホテルは160.0NZドルで、今までで一番高い。日本円なら11260円か。荷物の整理を済ませて、バーに行くことにした。
 バーには先客で、静かに食事をしている紳士がいる。たまたまバーマンとロック音楽談議になり、このバーマンが世代的にはウッドストック世代だったので、彼との議論はかなり盛り上がった。彼はアイリッシュ・スパニッシュで、自分にはアイルランドとスペインの血が混ざっていると言う。先客の紳士に向かって、「すみませんね、専門的な議論で」と、バーマンは先客に気を使っている。この紳士はクラッシック派らしく、ロック音楽には全く興味がなさそうだ。支払いを済ませて彼は笑いながら帰っていったが、そのあともバーマンと私とのロック談議は続いた。こうしてクライストチャーチに対する私の印象は、最後の最後まで好印象であった。