トムの家で夕ご飯をごちそうになって、ナタリーに車で送ってもらう

 トムの家でご飯をご馳走になった。
 まだ車のない私は、ナタリーに車で送ってもらった。ナタリーはワイカト大学(The University of Waikato)の学生であることは知っていたが、大学近くに住んでいることは知らなかった。
 車で送ろうかとトムが切り出さないので、「そろそろおいとましないと、タクシーでも呼んでくれる」と切り出したら、「ナタリーが送っていくよ」とトムが言ってくれた。聞くと、ナタリーはワイカト大学(The University of Waikato)近くに一人で住んでいるので、はなからそうしようと思っていたという。
 みんなと私がオリンピックを観ていたから、「実は待っていたんだ」という。なんだ、それなら早く言ってよという感じで、ナタリーに送ってもらう。この辺の感じがまだ私にはつかめない。ニュージーランド人は陽気だけど、この辺の気遣いは日本人のように繊細なところもある。あまりでしゃばらないのだ。
 車で送ってもらいながら、ナタリーに聞くと、ニュージーランドは、高校までは基本的に無料に近くお金はかからないが、大学生は、年間受講によっても違うけれど、4500ドル(約31万5000円)ほど授業料を払っているという。そんなに払っているのと驚くほどのこれは額である。
 オセアニアでは、インターナショナルの学生からだけ授業料をふんだくっているのかと思っていたら、ワイカト大学(The University of Waikato)は私立大学ではなく国立大学であるにもかかわらず、4500ドルも払っていることに私は驚いた。ニュージーランド人にとって、これは大変な高額に違いない。
 ナタリーはワイカト大学を今年の10月に卒業する。ナタリーは小学校教師希望で、現在、三つの小学校に志願しているという。大学生活中に、毎年数週間にわたる教育実習があるというから、日本なんかより実践的だ。来年2月に結婚する予定の彼女は、首都ウエリントンに住み、小学校教師として経験をつんでから、いわゆる障害を抱えた特殊学級を受け持ちたいという。こうした生徒に接するには、辛抱が必要だという。
 なかなかしっかりした考えをもった学生だ。