スパゲティミートソースがうまくできない

 牛肉のひき肉と、バジル入りのトマトの缶詰、それからパスタも先日買ったので、パスタだけジュディのパスタ入れにあったパスタを使って、スパゲティミートソースを作ってみた。
 で、これがあまりうまくない。なんというのか、甘さも、こくも出ないのだ。
 アレックスの家ではパスタをあまり食べないようだから、まずいのは古いパスタのせいなのか、それとも牛肉のひき肉が良すぎて脂肪分が少ないせいなのか、それともバジル入りのトマトの缶詰めが見た目ほどうまくないせいなのか、それともチーズがないせいなのか、よくわからない。そういえば、タバスコも見当たらない。
 翌日、インスタントのクリームシーフードスープに、冷凍のシュリンプ、イカリングを入れてソースをつくり、残ったパスタをまぶしてみたが、これもちょっと濃くが足りなかった。それでも、こちらの方がまだおいしかった。
 ニュージーランドの料理はインスタントソースを使えば、実にお手軽だ。昨日もインスタントのオニオングレービーソースを使い、これに自分で勝手に生のマッシュルームを入れて、ステーキ用のグレービーソースにしてみた。さらに、生のブロッコリを煮るインスタントクリームソースに、指示通りバターと牛乳を入れて使ってみた。こうしてマギー系のインスタントソースを使うと、実に簡単にできるし、ほとんど失敗もない。スーパーマーケットに行くとまるでマギー系が支配しているかのようだ。けれど、料理としてはこれでは全く面白くない。
 自分らしさを表現できる料理を作るとしたら、シーフードなどは、まず冷凍ものではない食材の確保が重要だろう。でないと、食材の持っている旨味が出ない。
 うっかりしていると、すぐにふきこぼれたり、ぐらぐらと煮立ったりして、電気の火加減は相変わらずむずかしいし、ジュディの台所には、わけのわからない道具もたくさんある。質問できれば簡単にわかりそうなことも、料理をつくる際に誰もいないので、料理に関してさらに飛躍するためには、今は、ちょっぴりヘルプレスの状態なのである。