マオリの展示物の他に、ワイカト博物館内で興味深いものは、中国人に関する展示である。
19世紀からそうした傾向はあったけれど、とりわけ1920年代くらいから顕著になったのが、白人による中国人排斥運動である。オーストラリアの白豪主義と同様に、ニュージーランドでも、白人の利益を擁護しようと、さまざまな言論活動と実際の弾圧、そして移民に対する税金徴収があったようだ。これらが博物館に展示されていて、大変興味深いが、どれもこれもいかに中国人がいじめられたかという展示になっている。
おそらく、ハミルトンで成功した中国人たちが、こうした歴史をけっして忘れてはいけないということで、展示がされているような気がする。
博物館には、他にヨーロッパの洋服を紹介するコーナーがあって、マオリ、中国、ヨーロッパという三つの分野の展示がされているのだが、ちょっとアンバランスな気もしないではないけれど、マオリと中国の展示に関しては、なかなか面白いものがあった。
繰り返しになるけれど、ワイカト博物館では、なんといってもマオリのカヌー(waka)が必見だ。
ワイカト博物館のサイトはこちら。
http://www.waikatomuseum.org.nz/