午前中に1チャンネルを見ていたら、2004年度のNgā Manu Kōreroの特集版をやっていた。
どうやらこれはマオリ高校生の弁論大会のようで、スピーチ部門、即興スピーチ部門、ちょっとした音楽演奏部門など、さまざまなエントリーがあるようだ。ちょっと驚いたのは、マオリの高校生が、ランディ=ニューマンの「ルイジアナ1927」(Louisiana 1927)を取り上げて歌っていたことだ。この唄は合州国南部のコンセプトアルバム「Good Old Boys」に収められている唄で、合州国の歴史に深く根ざした唄である。
このマオリの高校生のスピーチ大会を見て感じることは、マオリとしての意識高揚、いわばマオリの意地である。アメリカ合州国で展開されたBlack Is Beautifulの意識改革。このBe Proud To Be Blackと同じような意識改革が、マオリにとっても必要なのだろう。マオリとしての誇りと言ってもいい*1。
スピーチは、「しっかりとした構成」(well-structured)が評価されるのはもちろんだが、審査員の一人が「情熱」(passion)、「意欲と思い入れ」(commitment)が重要だと言っていた。
マオリの高校生たちのスピーチの迫力とユーモアは素晴らしい。高校生は、やる気になれば、かなりの力を発揮することが、ここでも証明されている。
あの「クジラの島の少女」のコロ役で出ていた男性俳優ラウィリ=パラテネ(Rawiri Paratene)が、高校生に賞を授与する役を担当していた。
ラウィリ=パラテネは、マオリテレビジョンのマオリ語講座「コーレロマイ」にも登場するニュージーランドでは有名なマオリの男性俳優である。彼は、俳優ばかりでなく、作家・ディレクター・プロデューサーもこなしているようだ。
http://www.actors.co.nz/viewbio.asp?id=416