マッスル貝の生の食べ方

 私もちょうど1キロほどマッスルを買って、3.36ドルだった。日本円なら、250円にもならない。
 このマッスルと呼ばれるムール貝をナイフで開けるのだが、開け方はいくつかあって、貝殻を半分にする気持ちでナイフを入れ、そのまま貝殻の線に沿ってナイフをまわし、手を使って貝殻を二つに開ける。
 今度は貝殻の片方ずつの身の底にナイフを入れて、貝柱を含めて身を貝殻から離すような気持ちでナイフをぐるりと入れる。片方の貝殻が終わったら、もう片方の貝殻も同じ作業をやる。
 このナイフは鋭利なナイフではなく、日本で洋食に使われるようなフォークとナイフの奴で十分。イメージは、切るわけではないが、マッスルの身を半分にして、それぞれの貝殻の底から身をはがす感じだ。これで、牡蠣以上にでっぷりとしたマッスル貝の身が手に入る。真ん中に切れ目が少し入るわけだが、両方の身を合わせると切れ目は見えない。ちょうど開いた魚の身を閉じるような感じだ。
 これをそのままいただくと、潮の香りがして、絶品だ。マッスルは新鮮な奴を、生でいただくに限る。生の方が、貝の香りが一番楽しめるからだ。
 もし熱処理するなら、マッスルのまぜご飯が絶品だ。醤油の香りに、マッスルは、よく出汁がでる。しいたけなんかを、これに入れるのもいい。
 ちょっとした注意は、海草のようなものが貝の中に入っていることがあるが、これは、食べないので、取り除く。
 生のマッスルをニュージーランドの食生活といって紹介しているけれど、マッスル貝を生で食べるのは、マオリに限られる。ヨーロッパ系白人(Caucasian)は、マッスル貝はたくさん食べるけれど、マッスルを生で食べる人は、少ないだろう*1

*1:スーパーでもマリネされたマッスルは普通に売っている。アレックスの長男のポールは、この酢でマリネされたマッスルが好物のようで、ビールのつまみによく食べていた。娘のペギーは、マッスルをつまんで食べている父親を見て、「オェー」(yuck)と言いながら本当に嫌がっていた。