前にも書いたように、昨日私がオークランド空港近くのモーテルに泊まったのは、娘を出迎えるためであった。
こうした時にかなり困るのが、再会の際のスキンシップだ。
出迎えの椅子に座って見ていると、大体次のようなパターンが多い。
- まず笑顔を示して、抱き合う(一般的)
- まず笑顔を示して、抱き合いながら、頬にキスをする(家族にごく普通に多い)
- 声を出して走って近づき、抱き合いながら、飛び上がって喜ぶ(若い女性たちに多い)
- 抱き合いながら、口と口とでキスをする(恋人どうしに多い)
- 笑顔が続き、話題が途切れることがない(一般的)
日本社会というのは、こうした出会いや別れの際のスキンシップや挨拶がかなり淡白な文化の方だろう。だから、私などはどうしてよいかわからず、かなり困る。
かなり昔に、サンフランシスコで、バークレーの英語集中講座に初めて参加した際に、簡単な卒業式があったことがある。講座を担当した教師たちがキスをしながら認定書を渡すのだが、日本人女性に対してキスをするときが最高に面白いと言っていた教師がいた。それは、合州国で当たり前の風習が日本人には全く通じないという理由からであった。
その時期に私も研修を終えて日本に帰国して母親に再会したとき、私に抱きつかれた母親は少しアメリカナイズされた息子にちょっぴり戸惑っていたことがあった。
これは多少若気の至りだったけれど、どっちつかずの中途半端がよくない。いずれにしても、こういう時日本人は大いに困るのである。
空港で家族や友人・知人の到着を待っている人たちは、することがない。いわば観客状態で見ているから一層困る。
娘と私が実際にどうしたかについては、ご想像におまかせすることにしよう。