車のない若者のニュージーランドバス旅行の仕方

 私はインプレッサを購入して、その愛車でニュージーランドを回っているので、バス旅行の仕方について全く詳しくはないが、彼はストレイ(Stray)という観光バスネットワークを利用しながらニュージーランドを回っているという。
 このストレイや、キーウィーエクスペリエンス(Kiwi Experience)、マジック(Magic)など、いずれも車をもたないニュージーランド旅行者に対してバスネットワークを提供する会社で、彼によれば結構便利だが、辺鄙な場所に出かけることは少しむずかしいということだ。
 けれども車を持たずにニュージーランドを回ろうという若者には検討に値する会社なのだろう*1。こうしたバス旅行なら、車中で友達もできるかもしれない。
 彼によればハミルトンのI-Siteでは、ナルワヒアのレガッタ情報はあまりなかったという。ハミルトンのバスディーポに何度か行ったことのある私は、それは無理からぬ話だと彼に話した。言ってみれば、善意の白人女性の認識の問題だ。それにしても、ナルワヒアのレガッタの情報を聞きつけてナルワヒアに来るとは、なかなか大した奴だ。奴はイギリス人といっても、外見はアングロサクソンという印象ではない。どちらかと言えば、インド系、スリランカ系という風であるから、もともとアジアに興味があるのかもしれない。
 私たちは、ロンドンのこと、ニュージーランドのこと、マオリのこと、東京のこと、中国のこと、弁護士という仕事のこと、ありとあらゆることを語り合った。
 たまたまデジタルカメラのバッテリーチャージャーをホストファミリー宅に忘れてきてしまっていた私はコロマンデル半島を回る前に一度ハミルトンに帰ろうと思っていた。
 彼もハミルトンに行くというので、ハミルトンまで乗せてあげることにした*2
 車内にあった私のロンリープラネットガイドブックをたまたま見つけた彼は、ラフガイド(Rough Guide)という彼の愛用しているガイドブックもいいと推奨した。

*1:インターシティは、ニュージーランドのほとんどの町を網羅している大手のバス会社だが、60時間乗り放題というようなサービスも提供しているようで、これはストレイ、キーウィエクスペリエンス、マジックとは、少し違ったサービスのようだ。

*2:ホストファミリーのアレックスとジュディに言わせると、1対1のヒッチハイクはけっして乗せないという。それは、相手方に何を言われても、1対1なら証明できないからだ。たとえば、善意で乗せたヒッチハイカーから、襲われそうになったと虚偽の訴えがあっても、身の潔白を証明できないというのだ。だから彼らはけっしてヒッチハイカーを乗せない。この教えを受けて、これまでヒッチハイカーを私も乗せたことは一度もない。けれども、今回の場合は、ヒッチハイカーではないし、私の方から申し出たケースになる。