シンガポールの地下鉄に乗ってみると、日本に帰ってきたような気分になる

 シンガポールの地下鉄に乗ってみると、顔つきのはっきりとして肌の色が褐色のインド系や、回教徒は服装でわかるが、中国系は、チャイナドレス風のファッションでもしていないと顔つきだけでは日本人と同じで明確に中国系ともわからず、地下鉄に乗って乗客を見ていると、なんだか日本に帰ってきたような雰囲気にとらわれる。疲れてうとうとしているような乗客もいるからなおさらだ。
 地下鉄が地上に出て外の景色が見えるようになると、団地のような高層ビルが建ち並んでいるので、これも日本の都会の郊外のような雰囲気だ。
 突然、モスクやヒンズー教らしき建物が現れると、ようやくここが日本でないと気づく感じがある。
 シンガポールが日本のように感じるというのは、一つには、シンガポールがハイテク好きであることも手伝っているだろう。
 MRTのパスにせよ、エスカレータにせよ、地下鉄の二重扉にせよ、日本とそっくりだ。トイレもTotoが多い。
 たまたまインド系の男性の乗客に話しかけたら、30年間もシンガポールに住んでいるという彼がシンガポールは日本の技術から学んでいると言っていたから、私の印象もあながち見当はずれではない。