シンガポール国立大学出の歴史専攻の若い男性係員と話をする

 この中国系の若い係員と話をしてみると、以下のような書籍を紹介してくれた。

  • “The Japanese Occupation 1942-1945 A Pictorial Record of Singapore During the War” National Heritage Board (National Archives of Singapore) ISBN:981 204 7417
  • “Changi Photographer George Aspinall’s Record of Captivity” (Australian Broadcasting Corporation) 1984
  • “The CHANGI WWII Collection”(映像)

 日本人旅行客はこの博物館を訪ねることがあるのか聞いてみると、結構いるという。
 それで、ある日本人女子学生の反応で、ここに展示されているものは何かの間違いではないかという意見をもらったことがあるという。
 それほど、日本では東南アジアへの侵略戦争について歴史教育で触れなくなってしまったということなのだろう。
 シンガポール歴史教育では、日本の占領について、2章から3章はページをさくという。
 日本の占領時代は、1942年から1945年にかけての3年半と言われている。この時代に、シンガポールの中国系シンガポール人は、恐怖のどん底につき落とされたことは、われわれにとっては不名誉だけれど有名な話だ。
 当時の中国系シンガポール人と中国本土との結びつきを恐れた日本軍が、粛清と称して、中国系シンガポール人を査問にかけ、中国本土と関係があるとされた中国系シンガポール人を虐殺したからだ。多くは、シンガポール川に流されたという。
 その数は、5000人とも5万人とも言われる。
 こうした問題は5000人だから許されるという問題の性格ではないが、5000人なのか5万人なのかと、今日なお論議をよんでいるという。