タイガービールを飲みながらインド系シンガポール人店員と話をする

 リトルインディア駅近くのインド人経営のビールが飲める場所でタイガービールを頼むと、いつものように、少しスパイシーで揚げものをつまみにくれる。無料かと聞くと、タダだと言うので、気持ちよくいただく。
 このインド人と話をすると、彼の母語は、バーサマレーシアだという。英語は第二言語。第三言語は、タミル語だ。
 ということは、彼はマレーシアで生まれてマレーシアで育ったのだろうか。
 彼によれば、英語はリンガフランカ(共通語)だという。すでに、いいとか悪いとかの問題ではない。マレーシアでは、バーサマレーシアを重視する政策を採用したはずと私が言うと、彼はあのバーサマレーシア政策は、ちょっとやり過ぎだったと言う。なぜかといえば、バーサマレーシアでは食えないというのだ。
 だから、植民地主義的とかなんとか言ったって、彼の意見では、英語は必要だという。
 今日のリトルインディアでやっていた集会は何かと聞くと、祖国を離れて、祖国のルーツを確認するために、毎週集まって討論や情報交換をしているという。
 彼によれば、なんと給料は、インドで稼ぐのと、シンガポールで稼ぐのとでは、26倍もの違いがあるという。だから、彼らはシンガポールで稼いで、祖国に仕送りをするという。
 日本人がシンガポールは安いなんて言っているのは、あくまでも相対的なもので、彼らからいえば、全くずれていると言わねばならない。