息子の入学式に参列する

大学の入学式

 今日は息子の入学式に出かけた。
 私の子どもは、公立高校で高校一年生として一年間を過ごし、二年目は、オーストラリアはタスマニアで一年間を過ごすことになった。そのままオーストラリアに残る選択肢もないではなかったが、本人の希望で帰国することとなった。彼の二年次はいわゆる単位互換という奴で、日本の学校ではそのまま進級することができたので、帰国後は、三年生に復学した。その高校三年次は、いわば受験準備にあてたから、言ってみれば、中途半端な日本の高校生活だった。
 私の勤務する大学附属高校では、学習とクラブ活動の両立をはかり、豊かな高校生活を送ることができる。こうした高校生活と、彼の高校生活は、格段に違う生活だ。
 小学校、中学校と、成績はけっして最優秀とはいえなかったけれど、我が家では、やる気になれば、この子が一番英語ができるようになるだろうと以前より私は予測していた。
 というのも、言語環境でいえば、CNNや映画など、英語で見たり聞いたりすることが我が家では少なくないので、英語がわかるということが一体全体どういうことなのか、言語環境的に一番わかっていると思っていたからだ。
 私が特別に英語を教えたことはほとんどない。
 それどころか、英語をやった方がいいと熱心に薦めたこともなかった。けれども、英語をやるなら中途半端はいけない。もしやるなら徹底的に学びなさいとは言っていた。それは私自身、英語をやって、中途半端にしかできないことに悩み、途中経過において精神的にはけっして幸せではなかった体験をもっているからだ。
 けれども彼なりの選択で、英語を学び始め、結果的に複数の大学に現役で合格し、その中のひとつの学部を選ぶこととなった。