8時間労働制を要求したメーデー

 今日はメーデーだが、歴史的にみると、1886年5月1日、アメリカ合州国で、8時間労働制を求めて、35万人がストライキに立ち上がったようだ。
 8時間は働いて、8時間は眠って、あとの8時間は自由な時間として使えることが当時の夢であり、要求だった。そして1890年5月1日より、本格的なメーデーが始まったという。
 日本では、それから遅れること30年。1920年5月2日の日曜日に上野公園で初めて開催されたとのことだ。
 これは昨年ニュージーランドやロサンゼルスで、何軒か他人の家に居候させてもらった経験から言うのだが、日本の労働者の労働条件が一番貧困のように思えてならない。
 大体日本じゃ、家族そろって晩飯が食えない。キーウィやロサンゼルスの市民に対して、日本の労働実態を紹介する際に、私がいつも使っていた表現は、「奴隷状態」というコトバである。
 日本の労働者は、まさに奴隷に近い状態で働いている。これは誇張でもなんでもない。今でも私はそう考えている。
 こうした奴隷状態から抜け出すために、8時間労働を求めて立ち上がったのが、メーデーの基本精神だ。これからすると、日本はいまだ世界の水準から立ち遅れていると言わざるをえない。
 第76回メーデーが今日、開かれる。