職場における現場の意識・意欲は日本が最低の部類らしい

amamu2005-05-16

 5月13日付の朝日新聞で紹介されていたのだが、ギャラップ調査によると、会社への忠誠心は、日本が世界でも最低の部類らしい。
 職場への帰属意識や仕事への熱意のレベル調査らしいが、「非常にある」が9%で、「まったくない」が24%だったという。
 「非常にある」はシンガポールと並んで最低。「まったくない」はフランスに次いで二番目に多い数字だとのことだ。
 シンガポールやフランスとの単純な比較はできないだろうが、アンケートの小項目は、「自分の得意なことを行う機会が毎日ある」「自分が何を期待されているかがわかっている」「自分の意見が考慮されているように思う」「成長を励ましてくれる人がいる」などの12項目を5段階評価で答えてもらったものを総合的に評価したということだから、こうした項目に対して否定的な評価をせざるをえない日本の労働実態があるということは残念ながら確かなことなのだろう。
 つまり、逆にいえば、日本の現場では、自分の得意なことを行う機会に恵まれず、自分の意見が考慮されることが少なく、成長を励ましてくれる人が少ないということだ。
 推測するに、これは要するに、職場を支配するものは管理や命令ばかりで、自分たちの職場を自分たちでつくっているという自負も誇りも自信もないということだ。それもこれも、トップが、現場の声を聞かず、職場の自主性を生かそうとしないからではないか。
 同日の朝日新聞の他の記事で、せっかくの資格やキャリアが生かせない女性や男性たちが自分で起業する例が紹介されていた。
 フリーターやパートタイムも大変だが、正社員は正社員で長時間労働や大変な仕事を強制されている。疲れ果てて、退職する人たちもいるほどだ。
 こんな状態で、職場への帰属意識や仕事への熱意が高まるわけがない。