TOEIC Bridgeの試験問題を初めて実際に見た

Barron’s How To Prepare For the TBT

 実際のTOEIC Bridgeの問題を初めて見る機会をえた。
 英語の力としては、スピード・リズム・パワーが大事だという話を以前紹介したことがあるけれど、スピード・リズムを支えるパワーとしては、語彙と文法の習得が中心になる。それで、この語彙だが、TOEIC Bridgeは1200語ほどにおさえられていると聞いた。語彙は抑えられているけれど、スピードが普通に「速い」ということなのだろう。
 それで実際にリスニング問題とリーディング問題に触れてみて、語彙が限られているにせよ、日本の英語教育では教えることの少ない現地での生活語が垣間見られるとの印象を受けた。
 実際のリスニング試験だが、結構スピードが速い。日本の高校生なら、細部まで理解することはむずかしいだろう。ただし、四択問題なので、なんとか消去法で正解を当てることができるといったところに違いない。
 リーディングもスピードが勝負だ。次から次へと多少まとまったものを読み取らないといけない。「招待状」「感謝の手紙」など、まず、どういう性格の内容のものか把握した上で、情報を読み取る力が重視されていた。われわれが普通に日本語に接しているように、と言った方がわかりやすいかもしれない。だから問題文は頭から読むにせよ、精読的に真面目に読むものではない。スキャニングとか、速読の技術が必要となる。
 そして、全体として言えることは、TOEIC Bridgeは、アメリカ合州国志向であるということだ。TOEIC Bridgeではなく、TOEICは、脱アメリカ英語という方向性らしいが、TOEIC Bridgeも近々そうなるのだろうか。