日曜日というのに、今日も出張で仕事

クラブ引率出張

 例えば、「教師の仕事は、夏休みが多くていいですね」というのは二重の意味で誤解である。
 第一の誤解は、高校などでは、日曜日にクラブ関係の出張があるということである。これは夏休みや春休み、冬休みなども同様で、クラブの大会や合宿などがあって、それほど休めない。そもそも、土日だって、出張が多くて休めない。日常的にも、指導準備に追われて休めないし、一度問題が起これば、休むどころか、無制限に働かないといけない。それから休み期間には、自主的な研修に行くことがある。自宅で勉強もしないといけない。もちろん、もともと教師になったくらいだから、勉強が嫌いなわけではない。今の私の職場は自由を大切にする伝統があるので、官製の研修など一切ないが、私など、押しつけられる上意下達の官製のお勉強は嫌だが、ちょっとカッコをつけて言えば、真理探究のための自主的研究は、実はもっとやりたい。これは悲願でもある。もっと自分で学べる時間が欲しいのだが、雑務に追われてやれないというのが実情だ。さらに生徒の面倒をもっとみたいけれど、これまた雑務に追われて十分にはやれないというのが実態なのだ。こんな状況だから、実の子どもの面倒はなかなかみられず、後回しになることが多い。自分の子どもの入学式などの行事も、仕事の入学式と重なることが多いから、実際あまり行けていない。だから、「休みが多くていいですね」というのは、そもそもが誤解である。
 第二に、最近、新自由主義的な風潮が強まる中で、管理強化がますます進み、夏休みを取り上げられる学校が増えてきていると聞く。民間からすれば、教師の夏休みは長すぎる、短縮すべきだということから、子どもがいなくても、授業がなくても、学校に出勤しろという学校が増えているという。
 「日本人労働者=奴隷」論は、私の持論で、二年前にアオテアロアニュージーランドで生活をした体験から、ますますそう思っているのだが、「一時雇用ではなくて、正規雇用して高い給料を払ってやっているのだから、長時間労働くらい我慢しろ」という風潮がますます強められている気がしてならない。
 けれども、こんな奴隷的社会でいいはずがない。