教員の能力を高めるために、教員の免許更新は必要か

amamu2006-07-13

 中央教育審議会は、11日、教員免許に更新制を導入するとの答申をまとめ、文科省に提出した。
 教員の能力を高めるためにというが、教員の能力を高めたいのであれば、教員の自主的研修を最大限に保障すべきだ。
 教師集団を重視する政策を打ち出すべきで、教師集団の中で、個々の教師の力量を育てていくべきである。
 また、学校を風通しのよい場所にすることも大切だ。保護者、地域住民がいつでも学校に来ることができて、参加できる場所にすべきである。本来、教員は、生徒・保護者、地域住民の中で育つものなのである。
 免許の有効期限を10年にするというが、教員の身分が不安定になり、これで教育がよくなるとは到底思えない。ILOユネスコの「教員の地位に関する勧告」を引き合いに出すまでもなく、教員の身分を保証することは、教育に専念できるための、そして豊かな教育をおこなうための最低限の条件である。
 任期満了の前に30時間ほど講習を受けるというが、今のような多忙な中、全くの無駄である。その30時間をそのまま自由な自主的研修にあてられるようにすべきだ。
 大変残念なことだが、今回の免許制も、やるべきことをやらずして、やるべきでないことをやろうとする好例のひとつである。