岐阜県の組織的公金横領には、呆れてものが言えない

amamu2006-08-11

 90年代中ごろに、北海道をはじめ、20以上もの都道府県で不正経理が公表され、「裏金づくり」体質は1990年代後半には正常化されているはずであったはずなのに、7月の県議会一般質問により、岐阜県庁での組織的な「裏金作り」が明らかになった。
 その額がものすごい。1994年度だけで4億3000万円以上もの「裏金」があったという。いわば組織ぐるみで、歴史的・構造的に「裏金」まみれであったわけで、こうした組織ぐるみの公金横領に対しては怒りがこみ上げてくる。
 いまだ全貌は明らかになっていないが、今回の報道では、裏金の処理に困った職員が400万円を燃やしてしまったとか、岐阜県職員労働組合が裏金の隠蔽に協力していたという点でも相当に異常である。
 それで元知事の関与についてだが、8月8日の毎日新聞で、「岐阜県庁の裏金が県職員組合管理の口座にプールされていた問題で、裏金が組合口座に集約され始めた当時の梶原拓前知事が8日、県庁で記者会見し、裏金について「具体的に掌握はしていなかったが、岐阜県でもありうるとは思っていた」と述べ、県庁内での存在を推測していたことを明らかにした。一方で「やましいことは一切していない」と裏金隠しへの自身の関与を改めて否定した」と報じられていたが、8月9日 のasahi.comで「職員組合によると、職員が職務に関連して訴えられた場合の訴訟関連費用を「職務関連訴訟等特別会計」から貸し付けている。05年8月現在、梶原氏には計約723万円を貸し付けており、未返済となっている。組合の貸付残高の総額は約2430万円で、梶原氏1人で約3割を占める計算だ」と報じられた。
 現参議院議員で元岐阜県副知事であった森本恒夫氏は、自民党議員であり、森本氏のホームページと思われるサイトに「岐阜県裏金プール問題について」というご自身と思われる人物による釈明が掲載されているので、以下引用する。

http://www.t-morimoto.com/

 「私が岐阜県に赴任して帰任するまでの平成8年から平成11年頃、全国的に官官接待の行き過ぎや裏金づくりが世間の批判を受け、各県ともその対応に追われていました。このため、岐阜県においても、県民の誤解や批判を受けることのないように、私が中心となって、会食、土産品、慶弔などの取り扱いについて、公私の区別を明確にし、情報公開制度を整備するとともに、職員全体に倫理規定の徹底を図っていました。

 国から赴任し、それまで岐阜県に関わりのなかった私は、第3者的立場にあったことから、何事にも遠慮なく、徹底的に事を進めたつもりです。したがって、私の赴任以前から作られてきた裏金の存在が明らかになった時も、私自身にはその全容解明と適正処理を進め、県民に明らかにすることに何ら躊躇する理由がありませんでした。

 しかし、岐阜県の場合、知事自身在任期間が長く、知事を含む幹部職員が裏金づくりやその存在を知らなかったとは客観的に見ても言えない状況であり、そのような中で、急いで直ちに総点検を行い、実態の公表を行えば、知事への批判、職員の動揺、相互不信、責任のなすり合いなどが生じ、県庁全体が混乱し、また、職員の士気も著しく低下することが懸念されました。このため、暫く事態の推移を見守ることには、知事の了解もいただいておりました。そのような中のことでしたので、私も最終的には裏金を職員組合にプールすることに同意しました」。

 私は眼にしていないのだが、ネット上で知ったところでは、8月10日の朝日新聞の社会面で、梶原拓前知事は、組合員が組合費を払うように職員組合に「寄付金」を毎月支払っていたということが報じられたという。これが事実だとすれば、異常な関係と言わざるをえない。
 本来監視をすべき監査委員も、県議会事務局も、裏金に関与していたというのだから、岐阜県の全組織をあげての腐敗と言わなくてはならない。