年末にあたって平和な世界にしたいものです

 年末に飛び込んできた世界的大ニュースのひとつは、フセインイラク元大統領の死刑執行である。この問題を深く勉強しているわけでもないのでコメントしにくいのだが、まず、一般論として、死刑執行という方法論に批判が集まる中で死刑執行そのものがどうなのかという批判がある。第二に、フセイン元大統領による独裁政権による犯罪というのであれば、いかなる犯罪なのか、正当に裁かれなければならないと思うが、それは明らかにされたか、疑問がある。あれだけ大騒ぎをした大量破壊兵器も見つからなかったのだ。第三に、暴力が暴力を生むという悪の連鎖を断ち切るために、性急な判断による死刑執行であったのではないか。事実、「イラクの首都バグダッドおよび周辺地域で30日、イスラムシーア派を狙った4台の自動車爆弾が相次いで爆発し、合計72人が死亡した。この日に執行されたフセイン元大統領の死刑に対する一部のスンニ派による報復行動との見方もある」という。意見の異なる人たちの報復を生むことになるのではないかと心配だ。
 今年は、イラク戦争に対して、アメリカ合州国で、ようやく批判的な論調が主流になってきた。今年の悪人は誰かというアンケート調査に、ブッシュ大統領が一位になったという結果もニュースで流れていた。
 日本でも、2006年は、教育基本法の改悪、防衛庁の省への格上げがなされた年になってしまったが、その安倍政権の人気は低落傾向に歯止めがかからない様相だ。
 教育基本法が改悪されてしまった今、来年は、いよいよ憲法の真価が問われる年になりそうだ。