番組改変訴訟で、NHKに賠償命令が出たと朝日新聞朝刊が報じている。
これは旧日本軍による性暴力を扱ったNHKの番組が放送直前に改変されたとして、取材を受けた市民団体がNHKなどに賠償を求めた訴訟。この控訴審判決が29日、東京高裁で出された。原告の「期待権」を認定する内容になっており、NHKに200万円の支払いを命じた。
安倍首相が官房副長官当時にNHKの番組担当者と会っており、「NHKに圧力をかけた」のではないかということがとりわけ問題になっていた。判決では、「国会議員の意図を忖度して当たり障りのないよう修正した」となっており、「政治家に過剰反応」したと認定された。安倍首相は、「この判決ではっきりしたんじゃないですか。政治家が介入していないことが、極めて明確になったと思います」と記者団に強調したようだが、高橋哲哉東大教授は、「政治家の発言に過剰反応した幹部が、制作現場に圧力を加えたことを認めている。おおむね妥当な判決だ」と評価をした。
