Abeはどう発音するのか

 ヤナギサワをヤナジサワと放送で聞いた直後、今度は安倍首相のことをアベではなくエイブと発音しているアナウンサーに出くわした。
 これは単語をどう発音するかというフォニックスの常識なのだが、読まない字、黙字の-eが末尾に着くと、その前の母音がアルファベット読みになるという法則がある。
 たとえば、-acとaceだが、-acはアックと読みたくなるが、これに読まない文字のeがつくと、aのアルファベット読みのエイスと読みたくなる。-icとice もそうだ。イックが、読まない文字のeが着くことによって、前の母音がアルファベット読みになり、アイスと読みたくなる。以下、同様に、tub, tubeもタブとテューブ。petとPete、ペットとピートも典型例。Toとtoe、トゥーとトウも同様だ。
 だから、Abeは、英語を話す人間にとってはエイブと読みたくなる。実際、エイブラハムリンカーンのような男子の名前Abrahamの愛称はAbe(エイブ)だ。
 昔、本屋でテニスの伊達選手の本があって、表紙にDateと印字されていた。何の本だか確認せず、そのアルファベットだけを見て、英語の日付やデートの意味のDate(デイト)と思って手に取ってみたら、伊達選手の本だということがわかった。英語の世界でdateをダテと読むのには抵抗がある。伊達という苗字でも、デイトと読みたくなるのが普通だ。
 だから、私の言いたいことは、Abeをエイブと読むアナウンサーを非難することではない。
 日本の首相の世界に対するアピール度であり、アピールが足りないと思うのである。
 問題発言をおこなったヤナジサワ大臣を罷免したら、もっとアピールできるのではないかと思うのは、私だけだろうか。