「アメリカ:アトリビュート トゥ ヒーローズ」(America: A Tribute to Heroes)を観た。これは、9.11の10日後におこなわれたチャリティを訴えるテレビ番組で、当時、コマーシャルも観客も拍手喝采もなかったと聞いている。2001年のものだが、今まで一度も見る機会がなかった。
全編を通じて、9.11で亡くなった方たち、献身的に救助活動にあたった方たちのためのものであるが、演奏としては、スティービーワンダーが素晴らしかった。
またニールヤングはジョンレノンのイマジンを唄っていたが、例の「財産」がないことを想像してごらんという歌詞のところで、「自分はそんな風に想像できるかな」と、他人に問いかけるのではなく、自分に問いかけていたことが印象的だった。
9.11のあと、「イマジン」や「明日に架ける橋」など、放送媒体にのせるのを自粛するよう呼びかけた唄の一覧がアメリカ合州国で出回ったというが、そのことに抵抗を示すかのように、ポールサイモンも「明日に架ける橋」を歌っていた。
また、ムスリム教徒であり、ヘビー級チャンピオンだったモハマドアリの訴えは、とりわけ感動的だった。やはりモハマドアリは本物だ。