久間防衛相の暴言

 あまりに忙しくてブログを書いている暇もないのであるが、国会で教育三法をはじめ悪法が政府与党の強行採決によって大量生産させられている状況について書かねばなるまいと思っていたら、また現役閣僚による暴言である。

「非常識」「暴言」と非難=久間氏発言、撤回求める−原水協など
6月30日19時31分配信 時事通信


 久間章生防衛相が講演で米国の広島、長崎への原子爆弾投下について「しょうがない」などと容認する発言をしたことについて、反核平和団体被爆者団体は30日、「非常識」「暴言」などと非難し、発言の撤回を求めた。
 原水爆禁止日本協議会原水協)の高草木博事務局長は「惨状を経験した国の閣僚として、あまりに非常識としか言いようがない」との談話を出した。
 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中煕巳事務局長も「閣僚としての教養も知性も感じられない、その資格が問われる暴言としか言いようがない」との談話を発表した。 

 核兵器の使用は、人類に対する冒涜である。
 核兵器の使用によって、人類全体が脅かされているからだ。
 そもそも広島・長崎の大量殺戮は、武器をもたない市民に対する無差別大量殺人である。
 こうした市民に対するジェノサイド(大量殺戮)は、日本人に対するとか、ドイツ人に対するという意味を越えている*1
 そんなことは、峠三吉の「人間をかえせ」を読めば、わかるはずだ。

ちちをかえせ ははをかえせ
としよりをかえせ
こどもをかえせ

わたしをかえせ わたしにつながる
にんげんをかえせ

にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ

*1:アメリカ人は、ドイツに原爆を投下できただろうかというような問題。アメリカ人が、日本に原爆を投下できたのは、日本人に対する蔑蔑視があったのではないかという問題はここでは置いておく。