「守屋前次官の娘にも便宜 元専務、米留学時に推薦状」

amamu2007-10-22

 朝日の記事によれば、軍需専門商社「山田洋行」は、守屋氏の次女の留学先の大学に100万ドルの寄付をしたことがあるという。
 100万ドルの寄付といえば、1億円以上の寄付だ。軍需産業はそれだけ儲かるということだろう。
 そうした経緯を踏まえて、守屋氏のゴルフ接待をしていた元専務が推薦状を書いたということになる。推薦状というのは、推薦される者はもちろん、推薦される方が試されることが常識だが、多額の寄付団体であればそれは別の話だろう。
 こうして今回の、日米関係、軍需関係者の癒着問題は、徹底して追及されなければならない。こんな人物が国の防衛のトップに座っていたとは、呆れてものが言えない。
 これはまことに細かな話だが、子どもに対する躾の問題としても、なぜ自分のことを自分でやらせないのだろうか。これでは、世の中は結局利権だということを子どもに教えることになるだろう。それは教育ではなく、反教育になってしまう。
 以下は、asahi.comから。

守屋前次官の娘にも便宜 元専務、米留学時に推薦状
2007年10月22日06時02分


 防衛省事務次官守屋武昌氏(63)をたびたびゴルフ接待していた軍需専門商社「山田洋行」の元専務(69)=現「日本ミライズ」社長=が、留学する前次官の次女のために、米国の大学院に推薦状を書いていたことが分かった。山田洋行と大学院の縁が深いことが背景にあった。また、米国での不慣れな生活を心配した前次官が元専務に次女の力になってほしいと頼むと、元専務は承諾。空港での出迎えや買い物、キャンパス案内に至るまできめ細かく応じたという。

 次女が受験しようとした大学院は、米国のニューヨーク州にある。この大学院を運営する大学は93年、山田洋行のオーナーから寄付された100万ドルをもとに奨学金制度を発足させた。日本人留学生は山田洋行の選考などを経たうえで、優先して奨学金を支給される仕組みになっている。

 複数の関係者によると、この寄付が縁となり、元専務は大学の幹部らと親しくなった。そうした関係もあって、元専務は、次女のために推薦状を書いたという。

 次女が受験に備えて渡米したのは、2年近く前だという。このとき、元専務は部下とともに空港へ出迎え、次女を同大学のキャンパスに案内した。レストランで食事のもてなしもしたという。

 ただ、大学院に行く前に英語力を高める必要があるとして、次女はまず語学学校に行くことになった。この時も同社の関係者らが日用品の買い物を手伝ったという。

 前次官による元専務への依頼は、自衛隊員倫理規程に違反する疑いがある。同規程によると、自衛隊員が利害関係者から無償で役務の提供を受けることや供応接待を受けることを禁じているだけでなく、第三者のために、そうした行為を利害関係者にさせることも禁じている。

 前次官の妻は、夫とともにたびたび元専務からゴルフの接待を受けたといい、家族ぐるみで面倒をみてもらっていたことになる。

 元専務は現在、山田洋行とたもとを分かち、同社と対立する日本ミライズを立ち上げ、その社長に就任している。

 元専務は「前次官は友人。娘さんの世話をしたことはあるが、入学金や滞在費の負担などは絶対にない」と話している。