守屋氏、「政治家」の名前を出す

amamu2007-11-15

 守屋氏が、前の証人喚問で公表しなかった「政治家」の名前を明らかにした。
 その「政治家」とは、原爆投下について「仕方がない」と問題発言をした久間元防衛相と、元防衛庁長官で、現閣僚の額賀氏である。
 これで、給油継続問題はたち切れになるというのが、もっぱらの観測筋の見方だ。
 以下は、asahi.comから。

覚悟決め「久間」「額賀」 守屋前次官「罰逃れない」
2007年11月15日20時44分


 覚悟を決めたのか。15日午後、参院の証人喚問にのぞんだ守屋武昌・前防衛事務次官(63)は、これまでかたくなに口をつぐんでいた政治家の名を一転して、明かした。一方、追及の矛先が防衛省全体に向けられると、涙ぐむ場面も。前次官を300回以上にわたってゴルフ接待していた軍需専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸容疑者(69)が東京地検に逮捕されてから1週間。守屋前次官は自らの「刑事責任」にも言及した。

 「あの、それでは、あの申し上げますけども、えー、久間先生と、あの、額賀先生ではなかったかと思っております」

 午後1時に証人喚問が始まって40分近くが過ぎたころだった。守屋前次官が、山田洋行の宮崎元専務と一緒だった宴席に同席していた政治家として、久間章生・元防衛相と、元防衛庁長官額賀福志郎財務相の名前を挙げると、委員会室が一瞬静まりかえった。

 冒頭の答弁はのらりくらりだった。「宮崎さんに確認しないで、えー、私が、あのー、政治家の方のお名前を申しますとですね、その方にご迷惑をおかけすることになりますので、軽々にお名前を申し上げるわけにはいかない」。10月29日に衆院で行われた証人喚問でも、「答弁を控える」だった。

 ところが、浅尾慶一郎委員(民主)に、「『思う』と付けていただいて結構」「包み隠さず証言するという宣誓と異なるのではないか」などとたたみかけられると、守屋前次官は両目をギュッと閉じた。苦渋の表情を浮かべた後、決意したかのように立ち上がって切り出した。

 額賀氏との会合は「はっきり覚えておりまして」と語り、場所が東京・神田の料亭だったことや、出席者が来た順番などを明かした。山本一太委員(自民)に「記憶は確かか」とただされても、否定しなかった。

 自らの職務権限や便宜供与に関する疑惑に話が及ぶと、「記憶にございません」を連発。省内で調達品を選ぶ「装備審査会議」での関与については、委員長に補足説明する機会を求め、各部隊で決められた装備品の選定方針を「覆すというのは、よほどのことがない限りはできない」と語気を強めた。

 宮崎元専務が逮捕されたことが影響したのか。この日の守屋前次官は覚悟を決めたかのように「責任」という言葉を何度も口にした。

 「今日の疑惑を起こした私の責任を逃れる考えは全くありません。それが刑事罰に該当するということであれば、それを逃れる考えは全くありません」。前次官は、退職金を返納する考えを示すとともに、自らが捜査の対象になっていることを示唆した。

 一方、防衛省全体の構造に問題があるのではないかという問いには、声を震わせて反論。「一生懸命仕事をしている多くの隊員が疑惑の目で見られることが私には一番つらい」「私のことをもって多くの隊員がそうであるふうにとっていただかないようお願いします」。懇願するような守屋前次官の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。