北杜夫の「どくとるマンボウ青春記」を再読した

どくとるマンボウ青春記

 読書といえば、高校の英語の教師になってからは、英語関係のものを読むことが多かった。大学時代は、社会的なものや哲学的なものを読むことが多かった。
 高校時代は、社会性のあるルポルタージュが好きだった。その前の時代、つまり、中学時代は、軽い読み物を読んでいた。
 北杜夫を読んでいたのは、その頃のことだ。
「高みの見物」「どくとるマンボウ航海記」などが印象に残っている。
 さて、久しぶりに、その北杜夫氏の「どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫)」を再読した。
 繰り返しになるけれど、中学生の頃、北杜夫遠藤周作が友人間ではやっていたので、北杜夫は、結構読んだ。
 「どくとるマンボウ青春記 (1968年)」を読んだのは、高校生の頃だったろうか。だとすれば、37年も前の話になる。
 それで今回読んでみて思ったのは、結構むずかしい話や文体もあったということだ。おそらく中学時代や、高校時代に、こうしたものを完全に理解していたわけではないが、読めるところで面白がって読んでいたのだろう。
 北杜夫氏は、わたしの母親の世代で、斉藤茂吉の話や、戦争体験、旧制松本高校時代の話など、興味深い話が少なくない。