鞆の浦訴訟で、広島県が控訴

 「中国新聞」で、「景観利益認定に問題―と控訴」という記事が載っていた。
 鞆の浦訴訟で控訴ということだが、環境保全がこれだけ叫ばれ、景観権が認められつつある世界の流れに水をさす動きといえないか。

2009年10月15日(木)14:00
 広島県は15日、福山市鞆町鞆港埋め立て・架橋計画で、知事に埋め立て免許を交付しないよう命じた一審の広島地裁判決を不服として、広島高裁に控訴した。

 県と福山市が計画の事業主体で、知事は埋め立ての免許権者でもある。県は市などと協議を重ね、(1)判決が認めた景観利益の範囲や内容があいまい(2)埋め立てで原告の生命や安全が侵害されるわけではなく、「重大な損害」に当たらない(3)免許の可否を判断する知事の裁量権を不当に狭く解釈している―などとし、控訴を決めた。

 藤田雄山知事は「景観利益の認定などに問題があり、今後の公共事業に与える影響も甚大と判断した」とのコメントを発表した。