フェデリコ・フェリーニの「道」(1954年)を観た。
「道」はたしか「高校生のときに観たがはずだが、気に入って何度観たかわからないウィリアム・ワイラー監督の「ローマの休日(Roman Holiday)」*1などとは違って、筋が暗く、何度も観たくなる映画ではなかった。それでもアンソニー・クインが演じる大道芸人が印象的だったことは覚えている。何十年ぶりに観ての感想は、ジェルソミーナもザンパノも、そしてザンパノをからかうイルマットもみな表現力が素晴らしい。
「道」は、人間や人生をよく描けている映画だ。
ジェルソミーナを見ていると、「俳優は人間をうつす鏡のような存在だ」という言葉を思い出す。