モーガン・フリーマンが朗読する黒人にとっての独立記念日

Invictus

 “Driving Miss Daisy”, “Million Dollar Baby”, “The Bucket List”, “Invictus”などの映画に出演した俳優のMorgan Freemanが、”The People Speak”で、The meaning of July 4th for the Negro(「黒人にとっての7月4日のもつ意味」)を朗読している。
http://www.history.com/shows/the-people-speak/videos/the-people-speak-2#the-meaning-of-july-4th-for-the-negro
 この黒人による文章は、Howard Zinnがその著書で紹介しているFrederick Douglassらの書いたもので構成されているようだが、"What to the American slave is your Fourth of July?"(「アメリカの奴隷にとって、あなたの独立記念日は何なのか」)と問題提起がなされ、7月4日といったって黒人にとっては何の感慨もない。差別と犠牲の、いつもの日常と変わらないのだと、その意見には説得力がある。
 「アメリカ独立宣言」を祝う「独立記念日」。
 「アメリカ独立宣言」は画期的な意義のある市民革命期の宣言だが、その権利の範囲は白人男性に限られていたという歴史的限界がある。ネイティブアメリカンにも、アフリカンアメリカンにも、チカノにも、日系アメリカ人にも、いわば人間の権利は与えられていなかった。
 今日の教育は、Native Americans, African Americans, Chicano, Japanese Americans, 等々、マイノリティも含めて様々なグループを参加させるシティズンシップ教育というべきものである。
 あなたたち白人が独立記念日を祝っているとき、私たちがどのような気持ちなのかわかりますかと主張するのは、排除されている側の人間の気持ちがわかりますか、ということだ。
 「排除」の論理こそが、今日排除されなければならないのは、明らかだ。