昨日、「はだしのゲン」のことを書いたけれど、漫画といえば、俺の子どもの頃の夢は、漫画家になることだった。
巨匠・手塚治虫さんの作品はもちろんだが、好きな漫画家は、なんといってもちばてつやさんだった。
「ちかいの魔球」「紫電改のタカ」「ハリスの旋風」など、夢中になって読んでいた。
「あしたのジョー」も読んだが、好きだったのが、「1・2・3と4・5・ロク」。
家族漫画、少女マンガのジャンルだと思うが、お父さんが刑事の北白川一家のお話で、家族が元気なのがよかった。
ちばてつやさんは、少女マンガも上手だった。
当時の俺は三枝と四郎の目線で、この漫画を読んでいたと思うが、それぞれの家族のキャラクターがしっかりと描かれていた。
のちに三枝の通う小学校の長島先生が好きになるのだが、しっかり者の高校生の長女の一枝。ロクというのは犬で、大家族で、それでタイトルがつけられている。
この長島先生というのが、とてもおかしくて、カエルや自然の生き物を夢中になって、大人なのに子ども以上に夢中になって川で採集していたりする。それで豪快に明るい。とくに悩みはなさそうで人畜無害なところがあった。
先生なんて、長島先生のように、あんな感じでよいのだと思う。悪いことに関心をもつのでは困るけど、何かに夢中になっている先生。それで、ちょっとおかしい。英語の先生もそうだけれど、理科の先生も、社会の先生も、そんな感じだろう。専門分野というか、自分の興味関心あることに、大いに興味関心をもたなくてはいけない。そして、そうした先生が社会的にも許されなければいけない。
ちばてつやさんが本作を描いたのが、1962年だという。
小学生として、リアルタイムで読んでいたと思う。
機会があれば、もう一度、読んでみたい。