「つるべ寄席 〜若手台頭〜」を聞いてきた

笑福亭鶴瓶

 とくに笑福亭鶴瓶のファンということもないのだが嫌いということもない。
 先日終わってしまったタモリさんの「笑っていいとも」などで普通に笑福亭鶴瓶を見ていた。
 落語といえば、志ん生をリアルタイムで見てきたわけではないが、俺の場合は、なんといっても古今亭志ん生である。
 子どもの頃、大人になったらやりたいことのひとつに、一日の仕事を終えて落語を聞きにいくような生活スタイルにひとつの理想があった。そうした期待に反して、実際は、日々の仕事を終えて落語を聞きにいくような生活とは無縁であり続けてきたのだが。
 多忙な生活だが、なんとか時間をつくって、一日の仕事を終えたら、落語などの芸能を味わえる生活をしたいものだと思い続けてきたのだが、なかなか実現しない。
 そうした気持ちから、笑福亭鶴瓶さんの落語会を覗いてみることにした。
 そんな気持ちからのことだったから、それほど期待はしてなかったのだが、これが予想以上に良かった。テレビのバラエティのトーク水準かと思っていたが、そんなことは全くなかった。
 笑福亭鶴瓶は高座に二度登場したが、「鴻池の犬」*1がたいへん良い出来栄えだった。正直、感心した。
 会の副題として「若手台頭」と銘打った会で、「時うどん」を演じた桂三四郎さんもよかった。春風亭一之輔さんもなかなかだった。桂春蝶さんは、難しい演目をよくこなしていた。
 こんなものだろうと思いこまず、できるだけ多くの芸能に接したいものだ。
 子どもの頃に夢想していた生活に少しでも近づけるために、落語の会に足を向けてみよう。
 

*1:上方落語の演目なのか、船場を舞台にしたお話だった。