子供のためのシェイクスピアカンパニーの"Hamlet"を観てきた

 今年はシェイクスピアの生誕450年。
 なるべくシェイクスピアの劇を観たいと考えている。
 なかでも「ハムレット」は俺の好みなので、初めて「子供のためのシェイクスピアカンパニー」という劇団の"Hamlet"を観てきた。
 「子供のための」とあるので、副読本のように簡単に書き直されたものかと思っていたら、これが全く違っていた。
 ピカソやブラックのキュービズムのように、オリジナルを分解し再構成しているが、立派に"Hamlet"の話になっていた。
 そして、これは子どもに妥協したような「おかゆハムレット」ではなかった。
 初めてこれを観る人はオリジナルのハムレットを誤解するのではないかとの懸念が全くないわけではないが、これは立派なハムレットであった。
 「子供のためのシェイクスピアカンパニー」という劇団の力量に脱帽するしかない。
 パンフレットに、この劇団は「20周年」とある。
 そして、パンフレットには、小田島雄志さんや松岡和子さんという有名な翻訳家がメッセ―ジを寄せていた。
 全くもって俺はものを知らないのだと痛感させられた。