「「戦争にいい戦争はない」 93歳寂聴さん、国会前に」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2015年6月19日05時00分)より。

 僧侶で作家の瀬戸内寂聴さん(93)が18日、東京・永田町の国会前であった安全保障関連法案に反対する集会に参加した。

 約2千人(主催者発表)の参加者を前に、「最近の状況は寝ていられないほど心を痛めていた。どうせ死ぬなら、本当に怖いことが起きているぞと申し出て死にたい」などと語りかけ、廃案を訴えた。

 寂聴さんは昨年、背骨の圧迫骨折や胆嚢(たんのう)がんに相次ぎ見舞われ、寂庵(じゃくあん)(京都市右京区)で療養してきたが、今年4月に約11カ月ぶりに法話を再開した。今回の集会を主催する市民団体の一つの呼びかけ人でもあり、「最後の力を出して戦争に反対する行動を起こしたい。国会前で抗議の座り込みをしてもいい」と申し出て、療養後初めての遠出が決まった。

 衆議院第2議員会館前で「とめよう!戦争法案」などと書かれた横断幕やプラカードが掲げられる中、黒い法衣姿の寂聴さんは車いすから降りて、歩道上でマイクを握って演説。「1922年生まれの私は、いかに戦争がひどくて大変か身に染みて感じた。戦争にいい戦争は絶対にない。すべて人殺しです」などと語ると、大きな拍手が起きた。

 (岡田匠)