「安保法制「絶対に廃案にして」 瀬戸内寂聴さん訴え」

amamu2015-07-26


 以下、朝日新聞デジタル版(7月25日(土)23時12分配信)から。

  作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(93)が25日、長崎市で報道陣の取材に応じ、安倍政権が成立を急ぐ安全保障関連法案について「戦争にいい戦争はない。あらゆる戦争は大量殺人。安保法制に反対して絶対に廃案にしてほしい」と訴えた。

  この日、瀬戸内さんの文学や半生を作品や書簡などを通じて振り返る特別展(8月31日まで)が長崎県美術館で開幕。開場式で法衣姿の寂聴さんは、「最近の国の状態を見ていると再び戦争が起こりそうな不安がある。死ぬまで、戦争をしてはいけないと叫び続けていきたい。どの小説、随筆にも戦争反対の思いがあり、それを書くために生きてきたと思います」とあいさつ。その後、報道陣から法案について問われ、「若い人たちは戦争の恐ろしさを知らない。戦争で生き残った人たちが教えるべきだと思う。広島、長崎は世界で二つだけ原爆の被害を受けている。特に若い人たちは、被爆者の方々のお話をもっともっと聞いてほしい」と語った。

  背骨の骨折やがんで約1年間療養した寂聴さんは4月、京都市右京区の寂庵(じゃくあん)で法話を再開。6月には国会前で自らの戦争体験を紹介しながら法案の廃案を訴えた。法案の衆院通過後の今月19日の法話では、「安保法制も、これだけ多くの人たちが反対したことは歴史に残る。安倍さんがいかに悪い政治家だったか、歴史に残るんです」と話していた。(岡田匠)