「安倍政権を笑い倒す」を読んだ

安倍政権を笑い倒す



 松元ヒロ氏と佐高信氏の対談「安倍政権を笑い倒す (角川新書)」を読んだ。
 大昔に読んだ飯沢匡氏の「武器としての笑い (岩波新書)」のことが紹介されていたり、未読だが、南伸坊「笑う漱石」(七つ森書館)が紹介されていて面白かった。
 
 間接的な引用なので、間違いがあるかもしれないが、以下、印象に残った言葉をメモ書きする。

 すべての道化は戦争を否定する。戦争とはこわばりであり、道化とはすべてのこわばりの敵であるからだ(フランスの作家・ラブレー

 (昭和天皇が亡くなった時の自粛騒ぎを振り返って)いつもそうですよね。笑いを抑えますね。軍国主義に進むということは真面目になれということで、お笑いというのはそれと一番対極にありますね(松元ヒロ)

 私がいまネタを考えるときに基準にするのは、笑いの矛先を、自分よりも弱者に向けてはいけない。抗う術がないものに向けてはいけない。相手の尊厳を貶め、いたずらに人を傷つけるものであってはいけない。このあたりですね。やっぱり、理不尽な社会に対する武器なんだと思っていないと、暴力装置になってしまいますから(松元ヒロ)

 人生とは死ぬまでの暇つぶしです(立川談志

 

遊びって誰かからやれって言われるわけではなく、自発的に自分のしたいことをするんですよね。そのときに、手を抜いて、適当にやろうなんて思わないでしょう。遊びっていうのは、のめり込んで真剣に、夢中になってやるから楽しいんです。だから、遊びにはいいかげんにやるってことはない(松元ヒロ)

 学ぶっていうのは自分の持っているイメージを変革することだ(竹内好

 ヒロさんにとっての談志さんとか永さんとかマルセさんとか、そして私にとっては久野収、そういう人の薫陶を受けると、偉そうなことなんか絶対に言えないっていう感じになってくる。そういうかなわぬ存在への畏れがあると、人は傲慢にならない。逆説的にいえば、傲慢な人間は、よき人生の師というものを持っていない人なんじゃないか(佐高信

 教師の意識を解放させないと、子どもたちが解放されない(佐高信