「長期金利が一時マイナス0.035% 日経平均大幅下落」

amamu2016-02-09

 以下は、朝日新聞デジタル版(2016年2月9日20時18分)から。

 9日の東京債券市場は、住宅ローンや企業向け貸出金利の目安となる長期金利が一段と低下し、初めてマイナスになった。日本銀行が「マイナス金利政策」の導入を決めたことに加え、原油安や世界経済の先行きへの懸念が強まったことも影響した。この日の東京株式市場では、日経平均株価が前日終値より900円超下落し、円相場も一時、1ドル=114円台に急伸。いったん落ち着きをみせていた年明けからの金融市場の動揺が再燃した形だ。

 円高・株安が進んだきっかけは、原油安や米国景気の先行き懸念を背景に、前日の欧米株式市場がそろって下落したこと。投資家がリスクを避ける傾向が強まる流れを東京市場も引き継ぎ、日経平均は、前日より918円86銭(5・40%)安い1万6085円44銭まで下落して取引を終えた。対ドルの円相場は一時1ドル=114円台前半と、1年3カ月ぶりの円高ドル安水準となった。

 比較的安全な資産とされる国債を買う動きも強まった。長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りは、日銀の新政策導入決定後に急低下していたが、9日は一時、前日終値より0・075%幅低いマイナス0・035%をつけた(価格は上昇)。終値はマイナス0・025%で、いま買って満期まで持っていると損が出る異例の事態だ。

 長期金利がマイナスになるまで低下したことで、住宅ローン金利や預金金利の引き下げが加速する可能性がある。みずほ、新生、あおぞらの3銀行は10日から、企業向け貸出金利の指標となる「長期プライムレート」(優遇貸出金利)を0・10%幅引き下げて過去最低の年1・00%にすると発表した。(土居新平)

 国債を「買って満期まで待っていると損が出る異例の事態」!