「本震から3日目、また震度5強 熊本地震、死者43人に」

amamu2016-04-18

 以下は、朝日新聞デジタル版(2016年4月18日21時14分より。

 熊本地震は18日、阪神大震災級のマグニチュード(M)7・3、最大震度6強を記録した16日未明の「本震」発生から3日目を迎えた。土砂崩れや家屋の倒壊などが相次いだ熊本県阿蘇村では18日午後、2人が心肺停止状態で見つかり、その後、うち1人の死亡が確認された。地震による死者は43人となった。


 熊本県内では余震も続き、18日午後8時42分には熊本県阿蘇地方や大分県西部で震度5強を観測する地震が起きた。熊本県内では18日午後1時半現在、約9万4千人が避難している。

 県は18日午前11時半、安否が確認されていないのは南阿蘇村の9人と発表した。9人は、土砂崩れで家屋が壊れたり、押しつぶされたりした地区などにいた可能性があり、連絡が取れていないという。

 倒壊した建物などに閉じ込められた被災者の生存率は「72時間」を超えると著しく下がるとされ、そのリミットが19日未明に迫る中、自衛隊や消防、警察などは18日朝から捜索を実施。土砂に埋まった家の周りから、重機やスコップなどを使って土やがれきを取り除きながら、安否不明者を捜した。県警は心肺停止状態で見つかった人の身元の確認を進めている。

 県内での建物被害も深刻で、県によると、県内での全半壊の建物は約2200棟。県内の土砂崩れは18日午後2時半までに南阿蘇村、西原村菊池市の計9カ所で確認された。今後の土砂災害を警戒し、18日は宇土(うと)市と甲佐町が一部の世帯に避難指示を出した。

 一方で、復旧に向けた動きも出始めている。県によると、18日午後3時現在で県内の18万5千戸が断水しているが、このうち11万5千戸を占める熊本市の担当者は「19日未明までに解消できる見通しだ」とした。

 JR九州によると、九州新幹線再開の見通しは立たないが、在来線は18日午後、鹿児島線荒尾―熊本間で運転を再開し、博多―熊本間が結ばれた。

 空港ビルが損壊し、閉鎖されていた熊本空港は19日から全日空日本航空などが一部の便で運航を再開する。