以下、朝日新聞デジタル版(2016年7月11日16時30分)より。
第24回参議院選挙の議席が11日午前、確定した。非改選議員を含めた参院全体では、自民、公明、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の4党に、憲法改正に前向きな非改選の無所属議員を加えた「改憲勢力」が3分の2を超えた。改憲を持論とする安倍晋三首相(自民党総裁)のもと、国会での議論が加速しそうだ。
今回の改選対象の議席のうち、与党の自民、公明両党と早期の改憲に前向きなおおさか維新の3党が77議席を確保した。
一方、非改選議席では、こころを含めた4党で84議席を持っている。さらに、無所属の井上義行議員が自民党会派に所属して同党と国会での活動を共にしており、国会の枠組みでみると、憲法改正の国会発議に必要な3分の2以上の162議席に達する。また、11日までの朝日新聞の取材では、改憲に積極的な無所属議員が少なくとも3人いる。
菅義偉官房長官は11日の記者会見で「憲法のどこをどのように改正するかは、憲法審査会があるので落ち着いた関係で、精緻(せいち)に議論が行われるべきだ」と述べた。
今回の改選議席では、自民党は56議席、公明党は14議席を獲得。計70議席となり、首相が目標とした与党で「改選議席の過半数」の61議席を上回った。
野党共闘を組んだ民進、共産、社民、生活の党と山本太郎となかまたちの野党4党は32の1人区全てで候補者を一本化。前回2勝にとどまった1人区で11勝と一定の成果をあげた。ただ、民進は比例区も合わせて32議席で、2010年に獲得した44議席からは減らした。共産は6議席、社民と生活はそれぞれ1議席を得た。