「白人至上主義の拒絶、米に要求 国連人種差別撤廃委員会」

 以下、朝日新聞デジタル版(2017年8月24日13時45分)から。

 米バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者と反対派が衝突した事件を巡り、国連の人種差別撤廃委員会(CERD)は23日、米国政府や政治家、政府高官に対して、人種差別主義のヘイトスピーチヘイトクライムについて明白かつ無条件に拒絶・非難するように求める決定をした、と発表した。

 CERDは「人間の尊厳と平等という中核的な人権の原則を拒絶する人種差別的な白人至上主義の考え方は、この世界に存在すべきではない」と指摘した。

 CERDのクリックレイ委員長(アイルランド)は、ネオナチやKKK(クー・クラックス・クラン)を名指しした上で「我々は米国政府に対して、特にアフリカ系の子孫や、民族的もしくは宗教的少数派、移住者を狙った人種差別事象について、徹底した捜査を求める」との声明を出した。

 CERDは、人種差別撤廃条約の締約国に対して、この条約の履行状況を国連の下で監視する条約機関。世界各国出身の18人の独立専門家から構成されている。米国は同条約を1994年に批准した。(ジュネーブ=松尾一郎)