「ダルビッシュKOで世界一逃すも…指揮官「先発させてよかった」「後悔はない」」

 「敗軍の将は兵を語らず」。
 以下、Full-Count(11/2(木) 14:46配信)より。

 ドジャースダルビッシュ有投手は1日(日本時間2日)、ワールドシリーズ第7戦で先発し、1回2/3を3安打5失点(自責4)と2試合連続で炎上KO。ドジャースは1-5で敗れ、3勝4敗で29年ぶりの世界一を逃した。今季途中にトレードで獲得した右腕に絶大な信頼を寄せて最終決戦のマウンドに送り出したデイブ・ロバーツ監督は「結果は予想外だった」としつつ、「後悔はしていない」「ユウに先発させて良かった」と振り返っている。

 ダルビッシュは初回、先頭スプリンガーに二塁打を浴びていきなりピンチを迎える。続くブレグマンは一ゴロも、一塁手のベリンジャーからベースカバーに入ったダルビッシュへの送球が逸れ、ライムリーエラーに。わずか4球で先制点を奪われた。さらに、アルトゥーベの打席でブレグマンに三盗を許すと、一ゴロの間に生還を許して初回に2点を失った。

 2回は先頭マッキャンに四球。ゴンザレスには右中間への二塁打を浴び、無死二、三塁とまたしてもピンチを背負った。レディックはニゴロで1アウト。続くピッチャーのマッカラーズJrも二ゴロに仕留めたが、その間にマッキャンが生還。そして、続くスプリンガーにはフルカウントから直球を左中間スタンドに運ばれる2ランで5失点。ここで降板となった。

 敵地での第3戦と同じ1回2/3でのKOで、リベンジはならず。ダルビッシュにとっても、ドジャースにとっても、あまりにも痛い炎上で世界一を逃した。

 試合後の記者会見で、ロバーツ監督はダルビッシュの投球について「結果は予想外だった。(速球の)スピードはあったし、今日は良い投球をするだろうと思っていた。彼が登板したかったのは知っているし、準備もできていた。ただ、今日の結果は説明できない」と話した。
「後から色々言うのはよくあることだけど、ユウに先発させて良かったと思っている」

 結果的に大きなダメージとなったのは、スプリンガーに浴びた2ラン。初回に二塁打を浴びていた相手に痛恨の一発を許した。この時点ですでに中継ぎ右腕モローが準備をしていたため、記者からは「ダルビッシュがスプリンガーとの2打席目も投げたことを後悔しているか?」という質問もあった。

 ただ、指揮官は「後悔はしていない。あの時点を振り返ると、スプリンガーのホームランとゴンザレスの二塁打以外は強打されておらず、それ以外では、エラーや盗塁、ボテボテのゴロだった。これは第7戦というのはわかっているが..…ホームラン以外は全て、明らかに良い結果になりえたと思う」と振り返った。

 また、中2日ながら3番手で登板して4回2安打無失点と好投したカーショーを初めから先発させるべきだったのではないか、という厳しい質問も飛んだ。しかし、ロバーツ監督はこれも真っ向から否定した。

「それに対しては、コメントすることはない。ユウはドジャースに加入してからずっと、先発で3本の指に入る選手だった。休みの間隔を短くしてアレックス・ウッドに先発させるのは、彼はその状況に慣れていないわけだし、彼らのどちらかが先発することでどんな結果が生まれるかはわからない。それはユウにとってはフェアーなことではない。後から色々言うのはよくあることだけど、ユウに先発させて良かったと思っている」

 ワールドシリーズでまさかの2試合連続KOとなったダルビッシュ。結果的にこの2度の登板がシリーズの結果に大きく響いてしまった。批判は避けられない状況だが、指揮官は世界一を逃しても、自らの決断に悔いはないと明言していた。


Full-Count編集部