「尾木直樹氏、アルマーニ“制服”に苦言「非常識」」

以下、日刊スポーツ(2018年2月9日)から。

 尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏(71)が、東京・銀座にある公立の泰明小学校が、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」がデザインした「標準服(事実上の制服)」を導入する方針を決めたことについて、「実に貧しい精神構造」と批判した。

 尾木氏は8日に「公立小学校なのに『アルマーニ』??」のタイトルでブログを更新。全部そろえた場合の総額は、一般の制服の約4倍に相当する約8万円になるという同標準服の導入に、「まるで ・貧乏人は来るな ・アルマーニにプライド高く感じる児童だけ来い ・学校選択制なんだから、他の貧しそうな学校を選べばよい ・アルマーニの標準服を着て泥んこ遊びなんて品のないことするな と言ってるのと同じ!」と厳しく批判した。

 「親の意見なども集約されたのでしょうか? アルマーニきればスクールアイデンティティーが確立できるなんて あまりにも子どもたち見下してないでしょうか?」と疑問を投げかけた尾木氏。9日放送のTBS系「ビビット」に電話出演し、「公立であれば、税金の公金を使ってるわけですから、地元の地域の一般的な大方の意向を集約するのは当たり前だと思う。貧しい方は絶対に来られないですよね。泰明小学校は選べないんですよ。自らハードルを高くして来られないようにするというのはいかがなものでしょうね」と苦言を呈した。

 また、同校の和田利次校長が昨年11月に配布した文書の中で、「身近なアイテムをきちんと装うことの大切さを感じることも、国際感覚の醸成につながる」「視覚から受ける刺激による『ビジュアルアイデンティティー』の育成は、服育の重要な教育の一環」などと、アルマーニ製の標準服を導入する意図について説明していたことに対して、「服着りゃアイデンティティーが確立するなんて聞いたこともない。極めて非常識だと思います」「公立は中身で勝負しなきゃいけないのに、『服育のビジュアル教育』だなんて、実に貧しい精神構造だと思いますね」とバッサリと切り捨てた。