「野党批判「虚偽答弁だ」「故意なら大問題」 イラク日報」

amamu2018-04-03


 以下、朝日新聞デジタル版(2018年4月3日06時39分)から。

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の日報問題に続き、イラク派遣で陸上自衛隊が作成した日報についても、不存在としていた文書が見つかった。国会答弁の信頼性を揺るがす問題で、野党はさっそく今後の論戦で追及する構えを見せている。

防衛相、イラク日報巡り陳謝「適切に対応できなかった」

 小野寺五典防衛相は2日、急きょ記者団の取材に応じてイラク派遣時の日報の存在を公表。「全省的に調べる中、新たに10年以上前の資料ではあるが、発見された」と述べた。

 国会で「不存在」としていたのは、昨年2月20日の衆院予算委員会。当時民進党後藤祐一氏(現希望の党)が、南スーダンPKOの日報問題に関連し、イラク派遣時の日報の存在を問うたところ、当時の稲田朋美防衛相が「確認をしたが、見つけることはできなかった」と答弁していた。

 それが1年以上経過して見つかった。防衛省関係者によると、小野寺氏が報告を受けたのは3月31日。小野寺氏は2日午前、官邸で安倍晋三首相に報告し、この日の公表を急いだという。だが、陸自内では1月に発見され、陸幕を通じて統幕への報告があったのは2月27日。防衛省は「確認作業が必要だった」とするが、発見から大臣までの報告に3カ月近くかかったことも問題となりそうだ。

 財務省の公文書改ざんなど公文書をめぐる問題が後を絶たず、各府省庁は今年度から文書の保存期間を改める新規則の運用を始めたばかり。安倍首相は2日の政府与党連絡会議で、「政府をあげて見直しを行っていく」と語っていた。

 後藤氏は朝日新聞の取材に対し「虚偽答弁だったことが明らかになった」と述べ、国会でイラク派遣の日報問題を改めて追及する必要性に言及。立憲民主党辻元清美国会対策委員長も国会内で記者団に、「なぜ今出てきたのか不思議だ。故意に隠していたとしたら大きな問題だ」と述べた。(藤原慎一