「初の4番先発「予想してなかった」 大谷、チームに浸透」

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以下、朝日新聞デジタル版(2018年4月23日10時42分)から。

(22日、大リーグ・エンゼルス2―4ジャイアンツ)

 打線の真ん中に、大谷の名前が入った。通算3千安打にあと8本と迫るプホルスを休ませるためとはいえ、大リーグに来て、初めての4番だ。「たまたま入りましたけど、予想はしてなかったです」。起用に、大谷自身も驚いた。

 ジャイアンツの先発、クエトは、通算123勝の右腕。外角へ逃げるチェンジアップに手を焼き、第1、第2打席は空振り三振を喫した。「一つ一つのボールの精度が高い」と大谷。しかし、やられたままでは終わらない。第3打席は、そのチェンジアップを右前へ運んだ。

 プロ野球出身の選手が、大リーグで4番打者として先発出場するのは、新庄剛志(当時メッツ)、松井秀喜(同ヤンキース)、田口壮(同カージナルス)、福留孝介(同カブス)に続き、5人目。開幕から22試合目での起用は、松井秀の25試合目より早い。

 エンゼルスの広報によると、同一シーズンで3回以上先発登板した投手が、4番打者でも先発出場するのは、1961年のドン・ラーセン(当時アスレチックス)以来だ。ヤンキースに在籍していた56年にはワールドシリーズで現在も唯一の完全試合を達成しているラーセンは、61年5月23日、セネタース(現レンジャーズ)との試合で、左翼手として出場していた。

 「ラインアップに関してはいろんなことを考えている。また4番で起用することもあると思う」とソーシア監督。開幕から1カ月足らずで、大リーグの投手へ順応しつつある大谷の打力に、信頼を寄せている。(アナハイム=山下弘展)