「差別投稿の俳優「睡眠薬のせい」 製薬会社が皮肉で反論」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2018年6月1日00時47分)から。

 ツイッターに人種差別的な投稿をして主演ドラマが打ち切られた俳優ロザンヌ・バー氏が、問題の投稿は睡眠薬のせいだったと弁明した。これに対し、製薬大手サノフィは30日、「人種差別という副作用は報告されていない」と皮肉たっぷりに反論した。

 バー氏は29日、オバマ前大統領の元上級顧問バレリー・ジャレットさんを投稿で揶揄(やゆ)。米ABCテレビはその日のうちに人気ドラマ「ロザンヌ」の打ち切りを決めた。バー氏は同日夜になって「あれは午前2時のできごとで、私は(睡眠薬)アンビエン(の影響下)でツイートしていた」と釈明めいた投稿をした。

 これに対し、サノフィは「世界中の人々の暮らしを改善するため、サノフィではあらゆる人種、宗教、国籍の人々が働いている。薬品治療に副作用はつきものだが、サノフィの薬剤に人種差別という副作用は報告されていない」との声明を出した。

 バー氏のツイートは、イラン生まれのアフリカ系米国人であるジャレットさんについて「(イスラム団体)ムスリム同胞団猿の惑星に赤ちゃんができた」とからかう内容。ABCは「発言は忌まわしく、不快で、我々の価値観と一致しない」として番組を打ち切った。

 ロザンヌは白人労働者家庭の日常をユーモラスに描き、1988〜97年に放送された人気シリーズ。ニューヨーク・タイムズ紙などによると、2016年11月のトランプ氏の大統領当選後、新シリーズ制作が決定し、今年3〜5月に放送されて大ヒットした。次のシリーズ制作も決まっていたが、今回の決定で中止になった。(ニューヨーク=金成隆一)