「モリカケ追及の議員は今 政権の反撃、落選、路地裏回り」

f:id:amamu:20051228113104j:plain

 以下、朝日新聞デジタル版(2018年9月28日20時33分)から。

 自民党総裁選での安倍晋三首相の連続3選を、国会の外から注視していた人がいる。森友・加計(かけ)学園問題の追及で注目を集めたものの、昨年秋の衆院選で落選した元野党議員たちだ。絶大な権力を握る「1強」とまつわる問題にどう迫るべきだったのか。政界復帰をめざして自問する日々だ。

 「石破(茂・元自民党幹事長)さんを支援した人たちは干されるだろう」。総裁選の投開票当日の20日、茨城県下妻市内を軽ワゴン車で回って支持を訴えていた元民進党議員の福島伸享(のぶゆき)さん(48)は、安倍首相3選の一報をスマートフォンで知り、親しかった石破陣営の議員を自らに重ねた。

 首相の妻が名誉校長を務めた小学校の新設をめぐり便宜の有無が問われた森友問題で、学園関係者から独自に得たネタを首相に突き付けたのは昨年2月。「(学園への国有地売却に)私や妻が関係していれば首相も国会議員も辞める」との答弁を引き出し、問題追及の「起点」になった。

 国会審議は連日テレビ中継され、福島さんも脚光を浴びたが、政権からの反撃は想像以上だった。首相、石破氏、小泉進次郎氏、また石破氏。茨城1区から立った衆院選では、相手の自民党陣営に応援が次々に入り、揺さぶられた。2014年の衆院選ではなかったことだった。「狙い撃ちされた。政権が徹底して森友問題を終わった問題にしようとしている」と感じた。

 いま、無所属でふたたび国政をめざす。「政権を批判するには、圧力を跳ね返すだけの地力が必要だ」。地域後援会を増やして、路地裏回りを続ける。

 (後略)

(別宮潤一)