「サウジ人記者「絞殺され、遺体切断」 トルコ検察が声明」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2018年11月1日07時20分)から。

 サウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館で殺害された事件で、トルコ検察は10月31日、カショギ氏は総領事館に入ってすぐに絞殺され、遺体は切断されて処分されたと発表した。犯行は事前に計画された通りに実行されたとしている。トルコ検察がカショギ氏殺害事件の捜査結果を明らかにしたのは今回が初めて。

 カショギ氏の殺害事件をめぐっては、トルコ検察が10月29日からトルコでサウジのモジェブ検事総長らと協議を続けてきた。サウジ側は今回の発表前にイスタンブールを後にした。トルコ検察は「事実究明に向けたトルコの善意の努力」にもかかわらず、モジェブ検事総長との協議は「具体的な成果を出せなかった」と説明している。

 トルコはサウジに対し、サウジ当局が拘束している18人の容疑者の引き渡しを求め、カショギ氏の遺体の行方を問い合わせている。

 一方、サウジは容疑者の引き渡しについては否定的な考えを示している。ただし、今回のトルコ検察の発表によると、サウジはトルコと合同で取り調べを行うとして、トルコ側に検察官をサウジに派遣するよう要請したという。

 カショギ氏は10月2日に総領事館を訪問後、行方がわからなくなった。サウジ検察は当初、カショギ氏は「けんかの末に死亡した」偶発的な事件だったと説明していた。ところが、トルコ側が「事前に計画された殺人」(エルドアン大統領)と猛反発すると、サウジ検察は「計画的な犯行だった」と見解を一転させた。(イスタンブール=其山史晃)